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Set (集合)モジュール

文字列の集合を作るには:

module SS = Set.Make(String);;

集合を作るには、どこかからはじめないといけない。 そのために空集合がある:

let s = SS.empty;;

または、はじめの要素が分かっているのなら、 集合は次のように作れる:

let s = SS.singleton "hello";;

この集合に要素を何個か追加するにはこうすればよい:

let s = List.fold_right SS.add ["hello"; "world"; "community"; "manager";
                                "stuff"; "blue"; "green"] s;;

ここで、集合をいじっていると、 作った集合のなかに何があるかを見たいと思うことだろう。 そのために、 集合を表示する関数を次のように書ける。

(* Prints a new line "\n" after each string is printed *)
let print_set s = 
   SS.iter print_endline s;;

集合の中のある特定の要素を削除したいときには削除関数がある (訳注:SS.remove "hello" s;;)。 しかし、同時に何個かの要素を削除したいときには、 「フィルタ」を通すようなものを考える。 5文字より長い単語をすべてフィルタリングしよう。

このように書ける:

let my_filter str =
  String.length str <= 5;;
let s2 = SS.filter my_filter s;;

あるいは匿名関数を使って:

let s2 = SS.filter (fun str -> String.length str <= 5) s;;

集合内にある要素が存在するかどうかを調べたいときは このようになるだろう:

SS.exists (fun str -> str = "hello") s2;;

あるいは等価な:

SS.exists (( = ) "hello") s2;;

Set モジュールはまた、 集合理論の操作、和集合、積集合、差集合を提供する。 例えば、元の集合と短い文字列集合(5文字以下)の集合の差集合は、 長い文字列集合である:

print_set (SS.diff s s2);;

Set モジュールは純粋に関数的データ構造を提供することに注意: 集合から要素を取り除くのは集合が変更されるのではなくむしろ、 元の集合とほとんど同じ(内部的には多くを共有する)新しい集合が返される。